2015年01月30日

セルラー

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7本目「セルラー」
2004年アメリカ 監督デヴィッド・R・エリス 主演 クリス・エヴァンス

理系教師のジェシカは自宅に突然押し入ってきた男たちに拉致されてしまいます。誘拐犯のリーダー・イーサンはアジトの屋根裏部屋にジェシカを監禁。ついでに外部と連絡が取れないよう固定電話をハンマーで一撃!ところがジェシカはその残骸を理系スキルで修復。ワイヤーを繋ぎ合わせてSOSの電話をランダム発信!トライ&エラーを繰り返し、ようやく誰かのケータイにつながるのですが・・・その相手は、元カノに絶賛つきまとい中のチャラ男・ライアンだった!果たして男子は凶悪犯からジェシカを救い出せるのか?!軽快かつ痛快!危機また危機! 95分があっという間のジェットコースタームービーです!

サスペンスを盛り上げるガジェットとしてのケータイを、全編通じて使い倒す本作。スマホという言葉が世間的にあまり認知されていなかった10年前、2004年の公開です。
スクラップを無理やり直して偶然つながった通話なので、切れてしまったら取り返しがつかないという設定がまず秀逸!
バッテリー切れそうなのに充電器がなかったり、電波状況の悪い場所で切れそうになったり・・・普通ならなんでもないようなシーンが俄然サスペンスフルに。
登場人物の内面がどうのとか、トラウマがどうのといった正直ねむたいシーンが一切ないのも好感度大!
一番素敵なのは見せ場満載なのに本編95分とコンパクトなところ!エンターテインメントの鑑です。
ご都合主義なところもいくつかありますが、テンポがいいので観ているあいだは全然気になりませんでした。
キャストも粒が揃っています。
主人公ライアン役は今や地球一の頼れるリーダーとなったキャプテン・アメリカことクリス・エヴァンス。しかしこの頃はいかにも今どきの若者といった感じの役ばかり(「ファンタスティック・フォー」のヒューマン・トーチとか)・・・本作でも初登場時はチャラチャラしていますが、物語が進むにつれ頼もしく成長。ヒーローと呼ぶにふさわしい活躍を見せてくれます!
冷酷非情なイーサン役はジェイソン・ステイサム。「ハゲた中年」のイメージアップに多大な貢献をし続けるアクション界のトップスターですが、本作の時点ではまだ本格ブレイク前。ジェシカ役は「バットマン」「ナインハーフ」最近では「サードパーソン」に出ているキム・ベイジンガー。ライアンの元カノにジェシカ・ビール(びっくりするほど物語に絡まない、ある意味一番のサプライズ人事)。
個人的に一番よかったのが、ライアンをサポートする定年間近の警察官を演じたウィリアム・H・メイシー。この人いいですよね!ノーメイクでホビット庄にいてもなんの違和感もないファンタジックな佇まいが魅力。非力で情けないおじさん役が多いメイシーさんですが、本作ではまさかのアクション連発です!クライマックスではステイサムを相手にガンファイト!ドーベルマンとチワワが闘うようなもんですよ。笑えるがカッコイイ!そんなありえないカードを実現させたこの映画、その意味でも必見ですよ!
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フライト・ゲーム

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6本目「フライト・ゲーム」
2014年アメリカ 監督ジャウム・コレット=セラ 主演 リーアム・ニーソン

航空保安官のビル(リーアム・ニーソン)は過去のある出来事で心に傷を負い、酒に溺れ、同僚からの信頼も失っていた。任務のため身分を隠してNY発ロンドン行きの便に乗り込んだビルだったが、航程も半ばを過ぎたころ携帯に差出人不明のメールが届く。それは、「1億5000万ドルを支払わなければ20分ごとに機内の人間を一人ずつ殺す」という脅迫文だった。ただのイタズラだと笑い飛ばす上層部をよそに、ビルは単独で捜査を開始する。しかしそんな彼をあざ笑うかのように犠牲者が続出。さらに、犯人の指定した口座がビル自身のものだということが発覚し、国土安全保障局は彼をハイジャック犯として指名手配する。四面楚歌の状況に陥ったビルは、数少ない協力者と共に必死に真犯人を見つけ出そうとするが・・・飛行機という密室を舞台にしたアクションスリラー。

その昔、最強親父といえばスティーブン・セガールでしたが、今は満場一致でリーアム・ニーソンでしょう!
「スターウォーズ」のジェダイマスター役でライトセーバー戦もこなしていましたが、ニーさんが本格的にアクションづいたのは2008年の「96時間」からじゃないでしょうか。すでにあの当時50歳半ばですから随分遅咲きのアクション開眼と言えます。でも、そこがよかったんですよ!タッパはあるものの猫背でしょぼくれた風情のおっさんが、バトルに突入すると鬼の形相で敵を蹴散らす殺人マシンに変貌するというギャップが!
本作のニーさんは過去のトラウマでアル中になっているうえ、あちこちで借金して首が回らないというニーさん史上最低レベルのコンディションでのスタートです。冒頭、空港の駐車場に車を止め、コーヒーにウィスキーをたっぷり注いでグイっと景気づけした後も、機内トイレの煙感知器にガムテープを貼って喫煙するという中学生のようなテクニックを披露。上司には「おまえ本当にやれんのか」的なお小言をいただいたりで、観てるこちらも不安になってくるヤサグレっぷりです。が!ひとたび緊急事態に突入すると、かつての優秀な捜査官の顔を取り戻していきます。
ニーさんの格闘アクションといえばショートレンジでの肉弾戦ですが、本作では機内トイレの中という最高に狭い場所でのバトル!他にも要所要所で説得力ある格闘スキルを発揮しますが、本作のメインはサスペンスなので「96時間」などと比べるとアクション要素は控えめです。
機内のどこかにいるはずの真犯人を突き止めようとするニーさんですが、次から次へと不利な状況が発生して追い詰められていきます。さらに、犯人のシッポがなかなかつかめず、焦るあまりの乱暴な捜査で周囲の信頼をどんどん失っていく悪循環が続き、本当にハラハラします。
終盤、あれこれあって機内の不満がついに頂点に達し、ニーさんは吊し上げに遭うのですが・・・ここでニーさんが想いの全てを乗員全員に向かってぶつけます。ほとんど半ギレ状態でちょっと笑ってしまいますが、最高に心打たれるシーン!いやあこの映画、観てよかったと思いましたよ!

真犯人の動機や殺人の手口など、若干腑に落ちない点もありますが・・・決して損はしないと思います。観ましょう!


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エンド・オブ・ウォッチ


エンド・オブ・ウォッチ.png5本目「エンド・オブ・ウォッチ」
 2012年 監督 デヴィッド・エアー  主演 ジェイク・ギレンホール

黒人とヒスパニックのギャングが日夜血みどろの抗争を繰り返す、LAのサウスセントラル地区。
「グランドセフトオート5」の舞台のモデルにもなったこのデンジャーゾーンで、死と隣り合わせの職務に就く制服警官たちの闘いの日々を描いた本作。オープニングのパトカーの車載カメラ視点のカーチェイスから、ほぼ全編が手持ちカメラなどの主観映像で構成され、銃撃戦やガサ入れのシーンなどではゲームのFPSを思わせるところも。演出もさることながら、 “ロス市警全面協力”というだけあってリアリティ満載。その反面、実際は少なからずあるはずの警察側の陰の部分は描かれません。監督のデヴィッド・エアーは、最近ではブラピ主演のコンバットタンク映画「フューリー」を撮った人で、脚本家としてキャリアをスタート。その頃は悪徳刑事が出てくるシナリオばかり書いていた印象です。デンゼル・ワシントンの「トレーニング・デイ」(傑作)とか・・・今回は監督の理想とする警察官像を描いたということでしょうか?まあ、リアリティを感じたといっても現地に住んだことがあるならともかく、遠く離れた平和な日本で映画を観てるだけの人間に本当のサウスセントラルのリアルが判別できるわけもないのですが・・・この胃に来そうな緊迫感だけは間違いなくホンモノです!
なにより、バディ(相棒)ものとして最高に素晴らしい映画なんですよ!
ロス市警の制服警官ブライアン(ジェイク・ギレンホール)とマイク(マイケル・ペーニャ)のコンビが主人公。ブライアンは白人で遊び人、マイクはメキシコ系で家族思いの気のイイ奴。対照的な2人ですがどちらも職務には強い使命感をもって臨む、まさにバディものの典型的キャラクター。
普段は放課後の男子中学生のようなトークばかりしている彼らですが、兄弟同然の強い信頼関係で結ばれています。あんまり仲が良すぎて若干そっちの気があるのでは?と思ってしまうくらいの仲良しです。
そんな2人がパトロール中に遭遇する事件は、目を疑うほど怖いものばかり。
たとえば、「おばあちゃんと連絡取れないからちょっと様子見てきて」程度の通報で家に行ってみたら、おばあちゃんは不法侵入者に殺されて物置に放り込まれていた!
それだけならまだしも、一人分にしてはやけに死臭が濃いのでさらに奥の部屋へ踏み込んでみると・・そこにはいくつもの生首、腕、足などのボディパーツが山積み!(なぜか胴体はない)何かの儀式でも行ったのか、壁いっぱいにキンキンに電波を発する謎のメッセージが書き殴られていて・・・怖すぎる!
しかし一番怖いのは、これだけの事件なのにブライアンとマイクがあんまり引きずらない(ように見える)ことです。よくあることさと言いたげに通常営業に戻る彼らの姿から、凄惨な事件が日常化している恐ろしさがひしひしと伝わってきます(その後犯人が捕まったかどうかも、彼らは捜査に関わっていないので不明なまま)。 
映画だから多少の誇張はあると思いたいところですが、なにしろロス市警全面協力の本作。本当にあったエピソードも使われているでしょうし、現実にはもっと凄惨きわまる、映画にできないようなケースも沢山あるだろうというのは想像に難くないところです。同僚の女性警官たちもかなりクールで、新米警官(女性)が暴漢にマウントポジションからタコ殴りにされて顔面が潰れたトマトのようになり、救出された後速攻で辞表を提出した時も、「アイツ使えねーから辞めて正解!」的なことを平然と言い放ってました。いや、冷たいというよりも、そのぐらいタフでないと警官としてサバイブできない街なんだということなんですよね・・・
そんな鉄の神経を持つブライアンたちも、幼い子供が犠牲になった時はさすがに落ち込みます。不法移民の人身売買、親からの虐待・・・普段のチャラさが消し飛び、暗い目で「ヒドすぎる・・・」とつぶやくブライアン。マイクも、火事で家の中に取り残された子供たちを助けるために、危険を顧みず炎に飛び込みます。警察官ならこうあってほしいという観客の想いとシンクロするように、ブライアンとマイクは快進撃を続け、うなぎのぼりに評価が上がっていきます。
プライベートでもブライアンの結婚、マイクの第一子誕生と絶好調。
しかしそのままこの手の映画が終わるはずもない。
終盤、捜査の途中に2人は南米の麻薬カルテルのブツを発見、押収。またもや大手柄となるのですが、ブツを奪われた麻薬王がブチ切れ、2人の首に賞金を懸けます。果たして、ブライアンとマイクは生き延びることができるのか・・・
この先はぜひご自分の目でお確かめください!
posted by 竹島書店おすすめ映画 at 17:52| Comment(0) | 日記